2024年9月24日、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました。9月27日に公布されます。
ポリ(オキシエチレン)=アルキルフェニルエーテル(アルキル基の炭素数が9のものに限る。)(以下「NPE」という)を第二種特定化学物質に追加指定する等を行う改正で、これにより製造t輸入予定数量等の届出、取扱時の技術上の指針の遵守及び表示の義務が2025年4月1日より生じます。
改正の概要
●化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令.pdf
●化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令案要綱.pdf
●化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令案新旧対照条文.pdf
●規制の事前評価書.pdf
化審法では、「高蓄積性」の性状を有さないものの、「人又は生活環境動植物への長期毒性」を有するおそれがある化学物質のうち、その有する性状及びその製造、輸入、使用等の状況から見て、相当広範な地域の環境中に相当程度残留すること等により、人の健康に係る被害又は生活環境動植物の生息若しくは生育に係る被害を生ずるおそれが認められる化学物質を、「第二種特定化学物質」として指定し、製造及び輸入の予定数量等の届出、環境中への排出量を抑制するための取扱い方法に係る技術上の指針を定める等の措置を講じて、環境汚染を防止することとしています。
優先評価化学物質に分類されているNPE「α-(ノニルフェニル)-ω-ヒドロキシポリ(オキシエチレン)(別名:ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテル)」の生態影響にかかるリスク評価の結果を踏まえ、NPEを第二種特定化学物質に指定するとともに、当該化学物質を使用する水系洗浄剤について、技術上の指針の遵守及び表示の義務を課す製品に指定することが適当であるとの結論が得られました。
これを受けて、環境の汚染を防止するために必要な措置を講じる等、所要の改正が行われました。
1.第二種特定化学物質の指定
●化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令.pdf
●化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令案要綱.pdf
●化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令案新旧対照条文.pdf
●規制の事前評価書.pdf
以下の物質を「第二種特定化学物質」に追加指定する
- ポリ(オキシエチレン)=アルキルフェニルエーテル(アルキル基の炭素数が9のものに限る。)(以下「NPE」という。)
【化審法施行令第2条】
2.技術上の指針の公表を行う第二種特定化学物質が使用されている製品の指定
「NPE」が使用されている「水系洗浄剤」について、表示の義務を課し、かつ取扱い等にかかる環境の汚染を防止するためにとるべき措置に関する技術上の指針の遵守を求める製品として指定する。
【化審法施行令第9条】
化審法では、技術上の指針の内容に照らして適切な取扱いが行われていない等、必要があると認めるときは、主務大臣は、NPE等を取り扱う者に対して、勧告を行うことができることとされています。(法第36条第2項)
また、表示義務に違反するNPE等取扱事業者があるときは、厚生労働大臣、経済産業大臣及び環境大臣は、告示に従って表示すべきことを勧告することができることとされています。(法第37条第3項)
※技術上の基準に関しては別途パブコメ中。
スケジュール
【閣議決定】2024年9月24日
【公布】2024年9月27日
【施行】2025年4月1日
※2024年度届出(2023年度)は、第二種特定化学物質の対象物質ではありません。NPEの製造・輸入者は、優先評価化学物質として届出をしてください。
出典
○環境省 >化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令の閣議決定について
○経済産業省 >「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました
○厚生労働省 >「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました
○経済産業省 >化審法におけるスクリーニング評価・リスク評価 >NPEの第二種特定化学物質への指定について