ISO 9001監査実務グループ(APG)より、ISO 9001における気候変動課題の監査に関するガイドラインが、2024年3月19日に発行されました。
2024年2月23日、30を超えるISOマネジメントシステム規格に「気候変動への配慮」を追加する追補改訂が発行されたことを受けて、ISO 9001において追加された部分をどのように審査/監査を行うとよいかがまとめられています。
当内容につき、動画配信も行っておりますので是非ご視聴ください。
概要
QMSにおける、気候変動に関連する内部/外部の課題の例や、利害関係者の要求事項の例が示されるとともに、審査の進め方として、
- 気候変動とその原因は論争の対象となっている地域があることに留意すること
- 審査員/監査員は、気候変動課題を監査する際、客観性と中立性を維持しなければならない
- 気候変動に関 する個人的な考えを表明すべきではない
- 審査員の役割は、組織が、QMSとその意図した結果に関連して、気候変動課題が関連するか否かを決定したかどうか、また、気候変動に関連した課題が特定されている場合は、QMSの中でどのように展開されているかを確認する必要がある
などが示されています。
英語版ですが、詳細は以下APG資料をご確認ください。
関連して、労働安全衛生マネジメントシステムを扱っているISO/TC 283では、気候変動とOHSの関連をまとめた2つの記事が公開されています。また、ISO 45007(気候変動及び気候対策から生じる労働安全衛生リスク-組織のためのガイドライン)の開発も進められています。
●Climate Change and Occupational Health and Safety. What is at Stake?
出典
ISO 9001 Auditing Practices Group(ISO 9001監査実践グループ)
IAF and ISO Publish Joint Communiqué(2024-02-23)
IAF > IAF/ISO Joint Communiqué on the addition of Climate Change considerations to Management Systems Standards(2024-02-22).マネジメントシステム規格への気候変動への考慮事項の追加に関するIAF-ISO共同声明
JAB >マネジメントシステム規格への気候変動に係る追補版発行について