このコラムでは、品質部門が、“成果に結びつく本質的な役割を果たす” ために、部門や個人がどう使命・役割を果たしていかなければいけないかをシリーズでお届けしていきます。(14回シリーズ) 1.国産車のリコール原因分析と品質部門の関与 基本価値としての欠陥や品質不正をなくし、期待価値としてのクレームや苦情をいかにして最小にしていくかが組織運営の基本であり、その中にあって特に品質部門はこれらの番人の役割とともに、改善を主導する重要な役割を担っている。 図6.国産車のリコール関連分析 図6に示すのは、製造業で日本を代表する自動車産業の中での国産車のリコール分析(出典:国土交通省)である。 このデータから、5年間の年度平均で63%が設計原因、33%が製造責任であることがわかる。 筆者が所属していた企業(OA関係)の5年間平均での組み立て製品の市場クレーム分析でも、設計責任61%、製造責任28%、その他11%であった。 業種が変わるとこの比率が変わる可能性が考えられるが、おおよそ設計責任が6割前後、製造責任が3割程度、その他が1割程度ではないかと筆者は推察している。 これらの実態に対
こちらのコンテンツはテクノファ会員限定の記事です。会員の方はログインして閲覧してください。テクノファ会員へのご入会はこちらです。