このコラムでは、ISO 9001、ISO 14001 の審査や研修講師に長年従事してきた氏による、ISO を取り巻く様々な課題について感じていることを語っていただいています。 この記事は、テクノファNEWS(2023年4月24日号)に掲載した記事です。 はじめに 前回のコラム(再び「品質不正に思う」(1))では、品質不正の要因について述べたが、今回は、経営陣による現場視察、ガバナンス改善、品質保証部門の位置づけ等による品質不正を起こさない「組織づくり」や、不正の一因となりかねない発注者と受注者のイコールパートナーシップに触れてみたい。 1.品質不正発生後のフォロー 品質不祥事が発生すると、規模が大きい場合経営陣の退陣に及ぶ。また、“再発防止に努めます”という決まり文句がアナウンスされる。しかしその後具体的にどのような施策が実施され効果があったのか、改革が定着したのか組織自身が公表することは少ない。また、マスコミや利害関係者が確認した例は殆ど耳にしたことがない。最後まで見届けないのは日本の風土であろうか。 2.経営陣による「現場視察」 組織風土やガバナンスを改
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